「limit」は1998年冬にわずか800部のオリジナル創作同人誌にて発表されたが、『若年性アルツハイマーに罹患した彼と、「終末」までの日々を共に歩いて行くことを決心した少女の透明な哀しみ』を哀切に描き、まんが表現のひとつの頂点とも言ってよいドラマ性と演出の完璧さが読む者の感動を呼び、口コミで話題となった。そしてその後2000年5月に異例の商業誌転載。大評判となり、映画やドラマなど様々な創作に影響を与え日本の『純愛ブーム』を呼び起こすきっかけとなったと言われる作品。
表題作である「世界の果ての十七歳」シリーズは、あらかじめ強制的に運命付けられていたかのような「出逢い」「別離」そして「再会」を体験し、極限の悦びと悲しみを得た少年少女たちの再生と回帰を描いて圧倒的な支持を得た作品。
このほか『避けられなかったあやまちとその後』を描いた「ピアノレッスン」と、『ただ「好き」っていう気持ちだけで恋してたあの頃』を経たふたりを描いた「初恋めぐり」の4作品を収録。